車の買取り専門店に持ち込んで、査定をしてもらうと30分もしない間に買取り金額が提示されます。
この買取り金額というのは、実際に査定をした営業マンの裁量に任されているのかと思いがちですが、どうやらそうとも限らないようです。
大手の買取り店の場合、全国の店舗がネットワークでつながっており、最新の買取り価格を本部で把握するようなシステムになっています。
そのため、最終的な買取り金額は、本部からの指示で決まることが多いのです。
それでは、営業マンは何をするのかといえば、現場のクルマをしっかりとチェックをして、その状態を本部に報告するわけです。
年式や走行距離などの基本事項だけではなく、事故車ではないかどうかや傷の有無など、会社としてあらかじめ決められているさまざまなチェック項目を埋めていくわけです。
そのデータを本部に送ることで、本部からの買取り金額に関する指示があるわけです。
なぜ大手の買取り店がそういったシステムにしているのかといいますと、全国での買取り価格にバラつきが生じないようにするためです。
アップルやガリバーといった同じ看板で営業をしている店なのに、隣の町の同じ店に持って行ったら買取り価格がぜんぜん違っていたりすると困るわけです。
会社としての信用問題にもなりますし、お客さんによっては、同じアップルやガリバー同士の店を競わせたりする人も出て来るかも知れません。
そうなってしまったのでは、たくさんの店舗があることがかえってマイナスとなってしまうので、そうならないようなシステムにしているわけです。
また、車の買取り価格は自分の会社が抱えている在庫の数などによっても大きく変わってきます。
全国規模の大手の場合には、店舗ごとにそういった情報を集めても意味がないので、本部が一括で管理をしているわけです。
このように、大手の買取り専門店の査定額というのは、あくまでもデータをもとに本部の指示で決まることになりますので、営業マンにいくらゴマをすっても買取り価格が上がる可能性はほとんどないといいていいでしょう。